幹事長インタビュー

緒方

(早稲田大学大隈講堂前にて)

2016年度前期幹事長を務める緒方東吾会員にインタビューを行いました。インタビュアーは報道幹事です。

Q1. 緒方幹事長の生い立ちをお聞かせ下さい。

私は兵庫県神戸市で生まれ育ちました。小学校は地元の小学校に通っていたのですが、中学校・高校は兵庫県西宮市の甲陽学院という学校に進学しました。甲陽学院は自由を重んじる校風でしたので、自分の興味の赴くままに、時には多方面に秀でた学友たちと、奔放に活動していたのは良い思い出です。その中でも特に強く印象に残っているのは、たしか高校二年生の時だったと記憶していますが、友人宅に泊めてもらった日の夜、友人数人と普段は滅多にしないような政治の議論-論争と呼んでも良いかもしれません-をしたことでしょうか。バカばかりやって遊んでいた友人の知らなかった側面に驚きつつ、自分の視野の狭さを思い知らされました。
その頃から、東京に出たいと強く思うようになりました。生を受けてから神戸を離れたことはありませんでしたし、甲陽学院が中高一貫で環境の変化が少なかったということもあると思いますが、兎に角自分が狭い殻に閉じ籠っていることに嫌気が差しまして、広い世界で、寄る辺が全く無いような環境で、自分を試してみようと青臭く思いました。そして迎えた高校三年、早稲田大学に合格しましたので、大きな不安もありましたが、前途洋洋、単身東京に乗り込んだのでした。

Q2. 雄弁会に入った理由と雄弁会の良さについて教えて下さい。

時期も時期なので、是非とも新入生には知ってほしいところですね。
さて、雄弁会に入った理由ですが、一言で言うと先輩方がどこのサークルよりも魅力的だったからですね。幅広い知識、深い洞察力、研ぎ澄まされた思考、そして巧みな話術。どれをとっても、私が渇望していた能力に合致していました。新歓コンパの席で私の考えを見事なまでに引き出してくれる先輩方には心底敬服しましたし、自分もそのように成長したいと思いましたので、入会を決意しました。
次に、雄弁会の良さについてお話ししたいと思います。自分が決めたテーマ(雄弁会では「問題意識」と呼びます)を徹底的に研究する姿勢や、自分とは異なる価値観を持った会員との議論、一人での研究や勉強にとどまらずそれを広く社会に訴え他人を説得することをも重視した活動、多くの分野で活躍されるOBの方々とお話しする機会など、挙げればキリがないですし、それは会員それぞれ違うのかもしれませんが、私が強調したいのは「自由であること」ですね。自分が興味を持つテーマを徹底的に研究できて、それについて議論できる仲間がいる。また、話を聞きたい人のところに「雄弁会」という名前を使って話を聞きに行くことが出来る…政治家の方でも学者の方でも様々な現場で活躍されている方でも。講演会も開けますし、テレビにだって出られますし、弁論大会にも出場できます。勿論真面目なことには限りますが、自分がしたいことは何でも出来るのが雄弁会の懐の広いところであり、良さであると私は考えています。「自分を試す」のには絶好の場だと思います。

Q3. どのような会にしていきたいか、意気込みと合わせて教えて下さい。

先ほども述べましたが、あらゆることに挑戦できる土台が雄弁会にはあります。今期は新入生も入ってくることですし、常に様々なことに挑み続けていく所存です。また、会員皆さんにもそのような態度で今期活動を行ってくれることを強く期待しています。
挑戦、それには大きな不安を伴うものです。なぜならそれは、「失敗」という二文字が頭をかすめるからでしょう。ただ、失敗しても良いと思っています。山ほど失敗を繰り返して、もがいて、苦しんで、ようやくその後に、待ち望んだ成功があるのではないでしょうか。
失敗を恐れず、鏤骨を厭わない姿勢で、半期駆け抜けていきたいと思います。

Q4. では、最後に一言お願い致します。

世間一般で言われているような、努力は必ず報われる、といった言葉は、残念ながら信じてはいません。ただ私は、報われるには努力をしなければならない、とは確信しています。努力をしたって成功するとは限らないが、成功したいのならあらゆる努力は必ず必要になる。
社会に関しても個人に関してでも、成功を目指すのであれば努力せねばなりません。高き理想を追求するなら、必要となる努力もそれだけ大きくなるでしょう。また、努力は不安や戸惑いの付きまとう営みです。いつ訪れるとも知れない、或いは訪れるかどうかさえも分からない成功を信じて苦心惨憺するのですから。しかし、諦めるべきではありません。「飛翔」は、他でもない自分が夢見た理想であり、幾千幾万の「鏤骨」に値するものだと心の底から信じているのですから。

以上です。ありがとうございました。

(文責:齊藤)

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