6月28日(土)、慶應義塾大学三田キャンパス三田演説館にて第62回早慶新人雄弁大会が開催されました。
当会からは、3週間前の予選を勝ち抜いた五名の弁士が出場、この日に向けて磨いてきた弁論を溌溂と披露しました。
第二弁士として登壇した中園会員は、「失望国家、その先へ」との演題の下、ソマリアの人々が苦しんでいる飢餓や紛争といった問題をテロリズム解決や経済発展によっていかに解決するかを訴え、
①テロ組織の撲滅
②天然資源の活用
を政策として訴えました。
中園会員は力強い声調で聴衆を圧倒しておりました。
第四弁士として壇上に立った花井会員は、「羽をもがれた天使達」との演題の下、子ども兵士がいかに価値観の形成段階を歪められており、それを紛争の蓋然性を減少するという視点から解決すると主張し、
①貧困の解決
②兵士から解放された子どもたちにたいするアフターケア
③銃の回収
を政策として訴えました。
花井会員は感情のこもった声調で聴衆を引き込んでおりました。
弁論の部も中盤戦、第六弁士として登壇した酒井会員は、「だれにでもドア」との演題の下、文化資本と経済からくる教育格差が人の可能性を狭めており、それを公教育や奨学金の改善によって解決することを訴え、
①就学前教育の義務化
②小、中学校における基礎教育の徹底
③奨学金制度の再編
を政策として提言しました。
写真は酒井会員
第八弁士として登壇した稲葉会員は、「自由を与えよ、然らずんば死を」との演題の下、中国の民族弾圧が人々の安心を侵害していると語り、それを一国二制度ならびに技術支援で解決するべきと主張し、
①一国二制度の導入
②国際社会からの技術援助
の2つを提言しました。
稲葉会員は印象的な声調で聴衆の関心を集めておりました。
そして大トリ、第十弁士として登壇したのは山口会員でした。山口会員は「どこに住もうと」との演題の下、地方の人口流出によって人々が安心を失ってしまうために、地方産業の活性やIターン・Uターンの支援をすべきであると訴え、
①エコノミックガーデニング政策
②Iターン・Uターン
を政策として提言しました。
山口会員は抑揚の強いメリハリのある声調で聴衆の説得に成功しておりました。
結果は以下の通り。
優勝 慶應義塾大学 小野亜希弁士
準優勝 早稲田大学 山口宇彦弁士
第三席 慶應義塾大学 新井敬大弁士
山口会員、準優勝おめでとう!
今回は、新人戦ながら非常にハイレベルな大会となりました。今大会までにたゆまぬ努力を続けてきたことが伺えるレベルでした。
弁論大会を初めて経験した一年生にとって得るものの多い大会となったことでしょう。入賞したかどうかにかかわらず、今回の経験を次に生かせるようこれからも精進しましょう。
本大会を主催された慶應義塾大学辯論部の皆様、当日会場にお越しくださった皆様、定例演練や弁論の添削などお力添え頂いた会員の皆様、ありがとうございました。
(文責:川村)